化粧品領域でスタートアップをするネタ4選
にーはお。
図解入門業界研究最新化粧品業界の動向とカラクリがよ~くわかる本[第3版] (How‐nual Industry Trend Guide Book)
- 作者: 梅本博史
- 出版社/メーカー: 秀和システム
- 発売日: 2011/05/24
- メディア: 単行本
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この本を読むと、化粧品業界=資生堂の歴史、そして資生堂がしてきたことは、流通でのイノベーション、つまり化粧品業界の構造は流通が主要な要素を占めていることがよくわかりました。
化粧品業界で本当に問題解決をする、インパクトを狙うなら、流通に的を絞るべきなのかなと。
1、メーカーをまたいだ注文管理システム
ボランタリーチェーンとは独立小売店が同じ目的を持った仲間達と組織化し、チェーンオペレーションを展開している団体のことです。FCが一対一の繋がりであり販売店同士の繋がりはありませんが、VCの場合は、仲間という言葉を使っているように横の繋がりがあります。
FCとの違いは、化粧品販売店は、資生堂だけでなく、他のメーカーからも仕入れることができるところです。
なので仕入先が多くなればなるほど商品管理は複雑になります。
それを管理できたり、ポップを会社ごとに整理できるWebサービスの提供。
大手メーカーはアクセンチュアなどに依頼して、そういう管理画面をすでに導入していそうですが。
すでに資生堂は60億円もの大金を投じてPOSシステムを全店に導入しているみたいです。
2、美容部員のアウトソーシング化
メーカーは大量の美容部員を抱え、販売店に派遣しています。
しかし派遣すためには、各地に拠点を持たないといけなし、教育のための費用もかかる。大手のメーカーであれば時間をかけてそういった部員を育てることもできるでしょうが、中小であれば難しい。
それを解決するのが、美容部員のアウトソーシング化。
営業コストを最小限に抑えたかったり、特定の地域に特定の期間だけ即戦力の人材を派遣したい企業のニーズを満たすために、美容部員と企業のマッチングを提供するサイト。中抜きされまくりそなので、プラットフォームに残り続けるインセンティブを与え続けるのが難しそうです。
3、小売店向けのノウハウ・メディア+化粧品講座のオンライン配信
美容部員の仕事は、小売店へのありとあらゆる支援です。リクルートみたいな感じですね。営業コンサルティングを全てオンライン化して小売店向けに販売してしまう。
そのサイトに行けば、ありとあらゆる化粧品メーカーの化粧品の動画を見ることができるようになっていて、視聴回数に応じてサイトは収益をもらう的イメージです。
4、化粧品メーカーが小売店にダイレクトメールを送ったり、掲示板で質問できるプラットフォーム
化粧品会社・コスメメーカー/ブランドのサイト一覧によると、全国に約2,500のメーカーがあるそうです。
いろんな会社が、営業代理店使ったり、自社で美容部員を抱えていると思いますが、上述したようにコスがかかります。それならインターネットで直接担当者とやり取りした方が経費削減になるし、新規店へのアプローチもより簡単になるはず。
イメージとしてはM3の化粧品バージョン。
終わりに
流通部分は業界で働いことがないと見えないので、ブラックボックス化しています。その分インパクトは大きいので、スタートアップの参入領域としては検討すべき領域かなと思った次第。
ざいじえん!
定期購入、SNS、口コミに分かれる化粧品領域のスタートアップ
にーはお。
化粧品 「口コミ、SNS、スタートアップ、ITベンチャー」と言った言葉を並べて化粧品関連のスタートアップを調べてみました。
定期購入とSNSに大きく分かれますね。それ以外はあまり見当たりませんでした。
今後は、
- MakeUpの派遣事業がマーケットプレイスに置き換わる=消費者の購買とは別の次元で盛り上がるビジネスのインターネット化、マーケットプレイス化。
- 営業代理店がM3のようにインターネットに置き換わるなどB向け領域でのスタートアッップの参入。
あたりのスタートアップが盛り上がるでしょう。備忘録程度にリサーチしたものを残しておきます。
ちなみに世界でも盛り上がる定期購入モデルですが、日本ではアットコスメが買収したぐらいで他に大きな動きはありません。
市場は大きいだけに、まだまだ参入の余地がある領域なのではと思いました。
化粧品の購買パターンの各国との相違を抑えて、いろいろ手を打っていけばどれかは日本人にぴったりとくるモデルがありそう。
定期購入
MA BELLE BOX
2015年6月にホーチミンでリリースされた、美容の定期購入型Eコマース。
ipsy
Series Bで$100Mを調達済み。
サブスクリプション サービス探訪記 — 化粧品や美容グッズの定期購入サービスを運営するスタートアップ「ipsy(イプシー)」が、 TPG...
Birchbox
BLOOMBOX
日本だとアットコスメが買収したのがこちら。
http://www.cosme.net/bloombox/
Memebox(미미박스)
シリーズAとシリーズBラウンドで、合計2,950万ドル(約35.5億円)を資金調達済み。
Bringing you the latest in Korean beauty trends and products.
SNS
メイクの方法を共有したり、自分のお気に入りのメイクを見つけるためのアプリ
口コミ
BuzzCommerce
東南アジアを中心に展開する、化粧品の口コミサイト。EVが出資。
ざいじえん!
美容業界におけるスタートアップのまとめと参入できそうな領域
にーはお。
カリスマ美容師が登場してから、注目を浴びている美容業界ですが、スタートアップの参入余地はどのような分野にあるのでしょうか?
目次
- 美容業界市場
- インスタを使った女子大生の美容室の探し方
- 消費者のニーズに応えるスタートアップ
- 人・モノ・カネの流通をハックするスタートアップ
- まとめ
美容業界市場
美容業界はすでに飽和状態。
2004年度から2010年度の美容室と理容室の事業所の推移を見ると、美容室は21.3万から22.3万と微増し、理容室は13.9万から13万へと微減しています。
とはいえ、美容市場は1兆5,285億円もの規模があります。
インスタを使った女子大生の美容室の探し方
現役女子大生と話す機会があってお話を聞いてみました。彼女の属性は、田舎出身、有名私大卒業予定、IT上場企業内定、普段使うアプリはTwitterやSwarm。
- インスタで「ヘアサロン」「美容室」と検索する。
- Twitterでも検索するけど、芸能人が使うようなお店が多くて、価格も2~2.5万円で少しお高いそう。
- 大手はやはり安心感があるらしく、迷った時には行くことも多いとか。ちなみにその子が上げてくれたのは「air、k-two、ZACC」
- ホット・ペーパー・ビューティーも使っていただけど、インスタが流行ってからはインスタ。
(ヘアサロンの検索結果)
(スタイリストのポートフォリオ)
(スタイリストのアカウント)
強調していたのは、本当の口コミなので信頼できるということ。新作の化粧品が出た時もインスタを使って検索するようです。
消費者のニーズに応えるスタートアップ
美容室を使う消費者のニーズから生まれそうなスタートアップを考えてみます。
急遽暇になったので仕事終わりに行きたい
美容サロンの当日・直前予約アプリpopcorn
せっかくなので東京育ちの青学女子大生に聞いてみたところ、以下のように答えてくれました。
いまから美容院いきたい!っておもったとき、いま空いてる美容院を可視化してくれるサービスがあんまない。ホットペッパーとか、空きの管理めちゃくちゃ。電話毎回して空いてるか聞かないといけない。楽天ビューティーはわりといい。すぐ予約できるとこを表示してくれる。
家から出るのがめんどくさいので、家に来て欲しい
美容師を好きな場所に呼べるstylisted
ヘアスタイルに関する知識を身につけたい
ヘアスタイリストの知見を講座形式で紹介し、そのヘアスタイリストが所属するヘアサロンへ直接予約ができるKamimado
いきなり美容室に行くんじゃなくて、自分が希望するヘアスタイルが得意な美容師さんを見つけたい
美容師が自分が手がけたヘアスタイルをスナップするSNS「HAIR」
まずはカットモデルとして試してみたい
見習い美容師(もしくはアシスタント)と、練習のためのカットモデルを結びつけるhairmo(ヘアモ)
この手のスタートアップはまだ成功している事例は生まれていないが、ほとんどの領域ですでに生まれています。
しかし食べログのような美容界のインターネット・プレーヤーが生まれるかどうかは疑問です。
- お店ではなく人への評価
- ご飯は食べないと分からないが、ヘアスタイルは見ればわかるので、口コミがなくとも美容師が自分で発信するインスタを見ればわかる。
- ご飯のパターンは無数にあるが、ヘアスタイルは限りがある
など、そもそも商材の性質として、広告と相性が悪いように思います。
広告=消費者の選択とは別の視点から、スタートアップの可能性を考えてみます。
人・モノ・カネの流通をハックするスタートアップ
消費者のニーズではなく、美容業界を回る人・モノ・カネの可能性はどうでしょう。
美容師の数は45万前後で、事業者の中で個人経営が70%を占めていることから、B向けのツールや商品は相性がいいはず。稟議書なども必要ないのでインターネットで気軽に購入できるはずです。
予約管理などのツール
様々なシステムの機能を統合した、バックオフィス業務管理プラットフォームを提供するMOBB
美容師貸し出しアプリ(未リサーチ)
アプリで簡単に美容師を探すことができる。休日など混んでいて人手が足りないときに重宝されそう。
業務用品のECサイトorプラットフォーム(未リサーチ)
シャンプやワックスなどの業務用品に特化したEC。
もしくは販売者と店舗を結ぶプラットフォーム。プラットフォーム上で販売者は企業アカウントを持つことができ、課金額に応じてDMを送ることができる。
美容師にヒアリングすれば不満や改善点などはもっと出てきそう。
まとめ
美容業界の今後を占うと、
こちら→オーバーストア化が止まらないヘアサロン業界の切り札とは | 覆面調査(ミステリーショッパー)の株式会社MS&Consultingの記事で書かれている通り、
顧客の需要は減少するが、新規店舗が増加する状況が続いています。
世間的にはカリスマ美容師がよく取り上げられていますが、大手による戦略的な店舗展開とネイルサロンなど複合的な美容サービスを行う店舗が増え、個人事業主の淘汰が加速するでしょう。
そうなると消費者の意思決定のニーズの多様性から生まれたスタートアップにとっては好ましくない状況が起こります。
大手による均一的なサービスの提供は、インターネットを必要としますが、プラットフォームは必要としません。
家の周りに、「ビューティー大地」しかないような状況ならインターネットがあっても仕方ありません。
となると、消費者向けのインターネットサービスよりは、事業者の困ったを解消できるサービス(もちろんハードルは高いですが)はニーズがあるでしょう。
ざいじえん。
お母さんが髪を切るような、美容室のC2Cサービスはあり得るのか。
にーはお。
美容室のC2C系サービスの可能性を考察します。
先にまとめから。
- 技術的要素の強いカットなどの資格系はC2Cのマッチングになりにくい。
- 資格系は弁護士ドットコムのようなマーケティング支援的なものになりやすい。
まず世界的に成功しているC2Cのサービスと言えば、タクシーのUberと民泊のAirbnb。これらのビジネスを行うにはなんらかの資格が必要なことが多いですが、技術的な制約が低いため誰でも参入できます。
また、車と家は多くの人が持っている資産であり、簡単に活用できます。
さらに売り手と買い手の相互交換性が非常に強いです。Airbnbを使って宿泊する人はAirbnbを使って部屋を貸し出すでしょう。
一方、美容室を考えると、
- そもそもカットできるスキルを持っている人は少ない
- 買い手が売り手になることが技術的な制約のため難しい
と、C2Cという名のほぼB2Cマーケットプレイスであると言えます。
売り手と買い手が流動的に動かないため、急成長を描くのは難しい。弁護士ドットコムが8年間の赤字に耐えたのと同じ奇跡をたどるでしょう。
となると現実的に立ち上がる可能性があるのは、美容師が消費者にアプローチできるマーケティング・プラットフォーム。
美容師が自分が手がけたヘアスタイルをスナップするSNS「HAIR」がすでにあります。ネイルブックの美容師バージョンですね。
商材の特徴、ユーザーの課金頻度などもにていることから、ネイルブックと同じようにユーザー数を伸ばせるでしょう。
プラットフォームとして強くなれば、アカウント運用の月額課金やダイレクトメッセージ、店舗送客のアフィリエイトなどいくつかの収益が考えられます。
話を戻すと、
- 技術的要素の強いカットなどの資格系はC2Cのマッチングになりにくい。
- 資格系は弁護士ドットコムのようなマーケティング支援的なものになりやすい。
といえるでしょう。しかし免許制自体は規制緩和されていくと思うので、それに乗じてC2Cのマーケットプレイスが出るのは間違いありません。
単純にお母さんでなくとも、美容専門学校生が学校に行きながら自力で稼いでしまうようなプラットフォームとしての可能性もあります。
サービスの特徴的に難しいですが当たれば、美容業界構造を大き変える可能性があるだけに、注目です。
美容系スタートアップ10選
イメージ的に、美容関係の市場はホットペーパー・ビューティーの独占の気がしています。インターネット×美容領域では大きな可能性があるのではないかと思い、調べてみました。
その場で予約などができるオンデマンド系、なんらかの形で双方が出会うきっかけをSNSなどで提供するマーケットプレイス系で大まかに分けた後、メディアやマーケティング支援といった形で分けています。
市場が大きいだけに、美容室の口コミなどにアプリベースで参戦してくれるスタートアップはまだまだあるはず。
美容とくくっても、ヘアサロンからネイルサロン、マッサージなどかなり幅広い領域で資格や商材の特質もかなり違うので、様々なスタートアップが出てくるでしょう。
ってことで「美容 スタートアップ」「美容 ベンチャー企業」と検索して出てきた企業をカテゴリ別でまとめました。
オンデマンド系
美容サロンの当日・直前予約アプリ
careL(ケアエル)
美容サロンのプロをオンデマンドで呼べる
マーケットプレイス系
FLAP
一般ユーザーはランキングやエリア検索で見つけた美容師のコメントや日々の投稿を見て、SNSのようにコミュニケーションすることができます。今までクーポン誌上やウェブサイトではわからなかった美容師のパーソナリティに触れ、相性の良さそうな美容師を選ぶことが可能です。
MADISON REED
ヘアカラー、シャンプー、トリートメントを顧客をサポートしながらウェブ・モバイルで販売しているスタートアップ。
顧客は自分の頭部の写真を撮りMadison Reedにアップロードすると実際のサロンにいるスタイリストからどのヘアカラーが合うかどうかのアドバイスを貰うことができる。
引用:Madison Reed | CHANOMA Startup List
ネイルブック
『ネイルブック』を利用している公式サロン登録数※は1,100店舗を超え、そのうち9割がプライベートサロンです。
プライベートサロンとは、顧客がリラックスできるプライベート空間を実現し、質の高いサービスの提供を重視している営業スタイルです。特徴として、個人事業者が多く、一人にかける接客時間は大体2.5~3.5時間と長めに設定されています。
『ネイルブック』では、これまで探すことが難しかったプライベートサロンを容易に探すことが可能となっています。
hairmo(ヘアモ)
見習い美容師(もしくはアシスタント)と、練習のためのカットモデルを結びつける
HAIR
Kamimado
ヘアスタイリストの知見を講座形式で紹介し、そのヘアスタイリストが所属するヘアサロンへ直接予約ができる
マーケティング支援
B2LiNK
中国美容市場に特化したビッグデータサービスを提供
B2LINK | Attract to ASIA, A track to ASIA
メディア
スキンケア大学
お隣中国はこんな感じです。
ネイル系O2Oサービスとして、河狸家、美到家などがあり、美容系訪問サービスとして、美容总监、容么么などがあります。大都市ではすでに飽和状態。河狸家はすでにシリーズCで5000万ドルを獲得し、企業価値はすでに3億ドルに達しています。美容系O2Oサービスは、自社で美容スタッフを抱える場合と、抱えない場合、さらに店舗に送客するのか、顧客を訪問するのかという軸で分けることができるます。最終的にはこのすべてを統合するプラットフォームへと集約していくのでしょう。
美容室用シャンプーのマーケットプレイスの構築[スタートアップ・ネタ1]
スタートアップネタを投稿していきます。
マーケットプレイスというより、M3のモデルと表現した方がいいのかな。
というか本当にざっくりだなー。ごめんなさい。
事業を思いついた理由とか
- 商品の移り変わりが激しい
- 単価が低い
- スイッチングコストが低い
- スモールBが意思決定するため、クロージングまで時間がかからない=インターネットと印象がいい。
- 美容室が住宅街にあるので、直接行くのには営業コストがかかる。
市場規模
- 美容市場が1兆5,285億円
- 平成26年3月末現在の美容所数は、23万4,089施設で前年度比1.3%の増加となっている。
- 平成26年3月末現在の従業美容師数は、48万7,636人で前年より8,127人増加している。
- 平成25年度中に新たに美容師免許を取得した者は18,173人であり、前年度より増加している。
- 2014年度のサロン用化粧品市場は、前年度比1.8%増の1621億円
- 上記の1621億円のマーケティング費用として見ると、160〜320億円(市場の10~20%と計算)がポテンシャル。
事業内容
美容室向けにシャンプーを売りたい人が、アカウントを開設してダイレクトメッセージ送れたり、新商品の通知を送ることができる。
発展
23万の事業所を抑えられたら、いろいろできそう。SMS的なノリで。
業務用の管理端末、クラウド
美容師の人材斡旋
その他の美容室用商品のマーケットプレイス
参考
理美容市場に関する調査結果2015 - 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所
サロン用化粧品市場規模、2014年は1621億円、2015年度は1640億円に|総合企画センター大阪 - 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン