お母さんが髪を切るような、美容室のC2Cサービスはあり得るのか。
にーはお。
美容室のC2C系サービスの可能性を考察します。
先にまとめから。
- 技術的要素の強いカットなどの資格系はC2Cのマッチングになりにくい。
- 資格系は弁護士ドットコムのようなマーケティング支援的なものになりやすい。
まず世界的に成功しているC2Cのサービスと言えば、タクシーのUberと民泊のAirbnb。これらのビジネスを行うにはなんらかの資格が必要なことが多いですが、技術的な制約が低いため誰でも参入できます。
また、車と家は多くの人が持っている資産であり、簡単に活用できます。
さらに売り手と買い手の相互交換性が非常に強いです。Airbnbを使って宿泊する人はAirbnbを使って部屋を貸し出すでしょう。
一方、美容室を考えると、
- そもそもカットできるスキルを持っている人は少ない
- 買い手が売り手になることが技術的な制約のため難しい
と、C2Cという名のほぼB2Cマーケットプレイスであると言えます。
売り手と買い手が流動的に動かないため、急成長を描くのは難しい。弁護士ドットコムが8年間の赤字に耐えたのと同じ奇跡をたどるでしょう。
となると現実的に立ち上がる可能性があるのは、美容師が消費者にアプローチできるマーケティング・プラットフォーム。
美容師が自分が手がけたヘアスタイルをスナップするSNS「HAIR」がすでにあります。ネイルブックの美容師バージョンですね。
商材の特徴、ユーザーの課金頻度などもにていることから、ネイルブックと同じようにユーザー数を伸ばせるでしょう。
プラットフォームとして強くなれば、アカウント運用の月額課金やダイレクトメッセージ、店舗送客のアフィリエイトなどいくつかの収益が考えられます。
話を戻すと、
- 技術的要素の強いカットなどの資格系はC2Cのマッチングになりにくい。
- 資格系は弁護士ドットコムのようなマーケティング支援的なものになりやすい。
といえるでしょう。しかし免許制自体は規制緩和されていくと思うので、それに乗じてC2Cのマーケットプレイスが出るのは間違いありません。
単純にお母さんでなくとも、美容専門学校生が学校に行きながら自力で稼いでしまうようなプラットフォームとしての可能性もあります。
サービスの特徴的に難しいですが当たれば、美容業界構造を大き変える可能性があるだけに、注目です。